ピロウズ映画の感想

言ってしまえば薄味だったんだけどさっき適当に感想書いてたらちょっと楽しくなってきたので文章化してみようかなというテスト

一応大筋ネタバレ的な感じもするのでもし見る気ある人がいれば気を付けてね~(いない)

一応ネタバレ避けを意識したスペースを開ける気遣いの出来る男)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それではスタート

まずは前情報

 

 

 

正直な話これを見てすっげー嫌な予感がした

言葉を選ばずに言うと「ライブ絡めてなんか壮大にしときゃええやろw的なテンプレ邦画」 というかなんというか

この動画を見てざっくり 「日常でうまくいかない(基本的に外的要因とか理不尽)中でピロウズとヒロインに出会って意識が変わってがんばる」話と予想した

 

プラスピロウズと考えると視聴前の予想としては以下

内向的な主人公が社会の理不尽等でうまく行ってない中でピロウズと出会う

今回は写真家になりたい主人公ということで「実力はあるのに撮らせてもらえない」ことに不満を感じている

曲、もしくはライブにおいて「こういうものを撮りたい」という目標ができる

の過程で土下座したり道に寝転んだりがあるんだろうにゃあ 結果としてはその目標への一歩目を踏み出したあたりで終わるんだろう

そこに恋愛要素?が混じってくるとか彼女を撮るとかそんな、

んで結構内面的な描写したりするんやろなあって という感じな予想をしていました

 

大筋は正解でした、まあここまでの情報としてはそうなるよねって

ただし想像以上に主人公がウジついてる時間が長い上に無能だった、こいつホンマにどうにかなるんか?って感じ

ひたすら無能なのに内心自分以外見下してそうなクソメンタルの主人公が成長する(ラスト5分くらいでやっと成長する) まで長い  彼女は今日、とか白い夏と緑の自転車、赤い髪と黒いギターのラスサビくらいまで長い

主人公はカスだから撮影アシスタント仕事は首になるし(マジで無能ムーブしかしてない)縁故採用ラーメン屋でも大丈夫か?って接客してるし 自暴自棄になってるときは道歩いてて「写真撮って」って渡されたスマホ投げ捨てて殴られたりする

てな感じにストーリーでの主人公としては一貫してムーブがカスで盛り上がるところがない

さっきは配慮して5分って言ったけど正直落ちが付くエンディング5秒前しか盛り上がらない上に抽象的

まあダメなやつが多少心入れ替えた(中盤)

けどそれでも全然ダメで自棄になって(終盤)

また頑張ろうとして(ラスト5分)

終わる

 

長すぎる上にそれ相応のカタルシスがあるわけでもない終わり方をするからうn…って感じになる という映画でした

 

こういうこと言うのはアレだけどサブカル的な短編の作り方として一番初歩的なものが

主人公を「内向的かつ他人を見下してるけど自分も特に何もできないやつ」、

ヒロインを「主人公の憧れだったり(完全に届かないわけでなくちょっとだけ)高根の花、ただし近付くと意外と泥臭く人間臭い」と設定

この中で主人公に現実を見せたりどうしようもないことに打ちひしがらせだりして、 最終的に「メンタルが変化して一歩目を踏み出す」ところで終わらせるのがテンプレだと思ってる

 

さらに簡略化するとウジウジしためんどくせえ主人公がヒロインの芯の強さとかのおかげで一歩踏み出す 的な

浅野某あたりの短編から始めてイカニモーなサブカル(今更ながらここでいうサブカルは原義から生まれたステレオタイプサブカルの意) 触っていった感じオレの中でこうなってるって話

たまに即興小説とかで遊んでるときこうなりがちだし呪いは未だに解けない

 

まあこのままだと普通の話ではあるんだけど ボーイミーツガールを苦めに設定しつつラストの一歩踏み出させるところが別れだったりぼかしながら終わらせると「そういう感じ」になる

 

まあ個人的なサブカル談はともかく、ここまで映画を下げてきたわけですが、正直な話ファン向けの記念映画としては正解だと思ってます

そして決して面白くないわけではありません、というかファンは絶対同じくらいファンやってる人に対してでなければ 「オススメはしないけど自分は面白かったよ!」って言うと思う

逆に言えば人を選んで「お前は絶対見ろ」って言ってると思う

 

こっから正解理由、まずは層 年季の入ったピロウズファンはともかく、ある一定以下(30…もう少し?)の年齢でこの映画を見に来るピロウズファンは間違いなくサブカル側(暴言)

というわけでこれは正解だと思う、あとピロウズの道のりをある程度でも歩ませないわけがない 「こういうの求めてんだろ?」って狙って全く評価されずに自棄になるとかかなーり遠回しにピロウズの道のりをなぞらせている

さっき挫折の話をしたけど作中にピロウズになぞらえて「今何期?」って聞かれて二期のスタートを意識させる部分もある

こんな感じに知ってるめんどくさいファンがニヤつきながら考察に走るタイプのやつです

そして別になーんか暗かったり陰険な感じだったりも別にないのも結構ポイントが高い

主人公は一貫してダメなやつなんだけどダメ感が強いときはほぼヒロインとセットなこともあって全然暗くない

あとその辺までは曲がハイライト気味にかかったり純粋にピロウズの映画っぽい感じになる

ただ中盤以降は溜めになるから暗めになったりはする あとこれはズルいと思うんだけど単純に曲が強い

タイトル「王様になれ」の通りエンディングは王様になれなんだけどオチから王様になれのイントロが流れ出すのは単純にパワーが強い あと映画館あたりまえだけど音いいよね… 

ライブ映像込みで結構曲も流れるから嬉しい

どこまで行ってもファン向け(しかもどちらかと言えばめんどくさいタイプのファン向け)ではある とは思ったけどね

 

そして面白いのは「別に主人公はピロウズの曲に救われたりはしてない」こと

まず出会いがバイト先のラーメン屋に来た女がかわいかった

めんどうな客に女が文句言う、客逆ギレ

またま後ろにいた気のいいマイルドヤンキーみたいなのが助けに入って撃退

マイルドなヤンキー的な人「そのTシャツ(バスター君)着てるってことはオレらのこと知ってる?」

ヒロイン「ストレイテナーのシンペーさんとひなっちさんですよね」

バイト後yahoo知恵袋でバスター君が何なのか聞いてる質問を見つけてピロウズを知る

なのがアホで結構好き、しかも別に曲ほぼ何も知らん状況で女の客に会うためにピロウズのライブいって偶然を装って話かける

というか客を止める役としてナチュラルに後ろでラーメン食ってるひなっちとシンペーでクソ笑ってしまった 

本人役ってそういう出演すんのかよ ちなみにひなっちとシンペーはここ以外で出てきません(なんで?)(ホリエは単品で弾き語りする)

 

そっからも主人公はピロウズ好きにはなるけど別に特定の曲に言及したりは特にしない

なんだったらバイト先のラーメン屋にさわおが来て「ラーメンネギ抜きって言ったじゃん、いや抜いても味染みついてるから作り直せよ」 って言われて文句言ってたりする(ネギが嫌い)

さわおがネギ抜きって言ったのに一旦間違えてネギを入れて抜いたなって味と臭みでわかるって話してたの何だっけ?ラジオ?

あと主人公が撮った写真(初めて一人でボヘミアンズのアー写を撮ることになった)にさわおがこんなの使えねえだろってキレる

主人公はピロウズファンだけど直接かかわりになると毎回さわおにキレられるって立ち位置も意味不明で面白い ホンマに記念映画か?

主人公はピロウズに出会ったことで変わるわけではなくヒロインとの出会い+クビによる状況変化で変わっていってるし大してピロウズ関係なくて笑う

というどちらかと言えばピロウズの曲をBGMとして使った邦画、かつピロウズの歩みを知っていれば関係者面できるという感じに仕上がってると思う

ライブとしてはちゃんと数曲やるし(ちなみに最後の曲のエキストラとして参加したけど映ってなさそうだった)他の人らの曲もある

ケバブス(floodの佐々木がVoでユニゾン田淵がBaとか)のライブとかホリエ弾き語りとかGLAYのTERU,JIROアコギ+ベースとか SHISHAMOアー写撮ってたりもしたし結構今考えると役者アホな感じになってんな… という具合にファン向けだけどめんどくさいタイプの人間は喜ぶと思うよ!おしまい!(雑締め)